廃屋にっぽん周遊Blog

公開21年目にして初の廃墟ブログです。

びわ湖タワーVol.3(最終)

これまでの写真でいくつか映り込んでいましたが、びわ湖タワーの最大のシンボルはかつて最大級だった大観覧車です。名前は「イーゴス108」です。

名前の由来は、カタカナが「すごーい」の逆読み。コンサドーレ札幌みたいなやつですね。数字が高さで108メートルです。

この観覧車、私にはある程度思い入れがあります。

北陸在住の私は、京都、大阪など関西方面に電車で移動するとき、電車は琵琶湖の西岸を走ります(湖西線)。電車がそろそろ京都につく頃、この観覧車がバーンと視界に入ってきて、ああ、旅に出たなって実感がわいたのです。この観覧車が解体されたのが2013年。このころにはもう日本各地を訪れており、琵琶湖をみても昔みたいな感動も薄れていました。時代の流れですね…。

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イーゴス108です。現在でも最大級の大きさですね。

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観覧車のふもとには、現役時代の物品が乱雑に散らばっていました。

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観覧車の乗り場の近くはフェンスがあって立ち入り禁止でした。

このフェンスも乗り越えられない高さではありませんでしたが、時間と安全のため回避。あとから知った情報ですが、解体寸前まで管理会社がいつでも再開できるように定期点検をしていたそうです。近づかなくて正解でしたね。廃業しても復活を信じて手入れを続けていたのは立派だと思います。

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この観覧車は現在ベトナムで第二の人生を送っています。

Wikiによると、解体された観覧車は海を渡りベトナムへ運ばれ、そこの遊園地で現在も活躍しているそうです。

東南アジアでは日本で活躍したお古が人気ありますね。タイやミャンマーでは国鉄時代のディーゼルカーが無償譲渡されています。

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本来の「タワー」(写真右)と観覧車「イーゴス108」(写真左)。

晩年のタワーはバンジージャンプ台に転用されていたそうです。観覧車完成後も施設名は「びわ湖タワー」のまま変わりませんでした。

ありがちな「バブルの遺物」というより、昭和のレジャーの遺構みたいな存在でした。都市部の遊園地が廃墟のまま存在することは出来ないでしょう。今は跡地にスーパーマーケットが建てられたそうです。琵琶湖の西岸では他にも廃墟巡りをしましたが、ここは全くの行き当たりばったり。探索できてよかったです。