姫川観光ホテル再訪Vol.12
いよいよこの物件も大詰めです。崩壊の激しい一番北側にある棟と中央棟から山沿いに続く棟は早々に探索を断念したので、中央棟の最上階に最後の望みを託しました。
これまで暗くてジメジメした陰気な部屋ばかり見てきて、さすがの私も気が滅入ってきていましたが、先ほどの「黒部」に始まり、ようやくいい雰囲気の部屋が見られるようになりました。さすが高層階なので湿気も溜まりにくく、窓も大きく遮られるものもないのでとても明るいです。最上階の部屋は周囲に廊下があり、大きな窓がそこにありました。部屋はドアでつながっていて、すべて独占できるならば、スイートルームに匹敵する間取りになっていました。もしかしたらこの通りに特別室として使われていたのかもしれません。
やっとイイ感じの部屋を見れたな~ってちょっと気ゆるめていたらコレですwwこの染みは何だったのでしょうか?まさか、アレじゃないですよね…。これでまたちょっとヘコみました。さらに追い打ちをかける出来事があるのです。
ここで、衝撃の展開が!ドアを開けて、部屋に入ったら、野良犬と鉢合わせに!あまりに突然でびっくりし過ぎて声が出ませんでした。一瞬駆け巡った心情は、「ああ、俺の人生も、ここで終わりかな。廃墟で終焉を迎えるのは廃墟フリークらしいといえばらしいかな」という感じで、死まで覚悟したのです。
でも展開は予想外で、私以上に驚いたのは野良犬のほうで、私と一瞬目が合った途端に一目散に奥に向かって逃げ出したのです。階段のある奥の廊下へ駆けて行って、そのまま階段を転落するように降りていったのか、ガタガタガタと物が落ちる大きな音が聞こえて、そのまま静かになりました。
また鉢合わせになると今度こそ襲われかねないので、十分に時間が経ってから戻りました。結局野良犬に再度会うことはありませんでした。あの犬、確実に階段から転落したと思いますが、無事だったのかな?
右側の毛布(布団?)が乱れています。おそらくさっきの野良犬か、もっと小さい小動物が寝床にしていたらしいです。
うーん、やっぱり野生動物も快適な部屋を選んで寝床にするんだなって変に納得してしまいましたw
唯一この旅館でまともな部屋だったと思います。さて、長かった探索ももう終わりです。戻りましょうか。
廃旅館、廃ホテルを探索したら、重要な情報源になるのがその施設の案内パンフレットですね。しかしこの旅館では発見できませんでした。そこでこの掲示板を発見したときになんとなく写真に収めたのですが、かえって改めて確認してみたら、この旅館の複雑怪奇な構造の謎を解く平面図があったのです!!しまった…もっと大きくはっきりと撮っておけばよかったと激しく後悔。
この写真では解像度を下げているので残念ながら拡大しても文字が読み取れません。撮って出しのデータで解析可能か検証予定です。
ホテル本体部分の探索はこれで終わりです。最終回は従業員が利用していたと思われる小規模棟を紹介します。